2018年6月9日㈯に開催された講演で、大島賢三 元国際連合事務次長(人権問題担当)に「揺れる世界、国連、日本の国際協力」というテーマでご登壇いただきました。
今回の大島大使のお話は主に3部で構成され、変化する国際情勢と非核化、安保理改革、アフリカにおける日本の開発支援の3つでした。ご講演の中で印象的であったことは、アフリカのコメ10年倍増計画(2008~2018)が、日本や国際機関の取り組みにより実際に達成されたことです。広大な面積を誇るアフリカでありながら、フィリピン1国分ほどのコメの生産量しかなくアジアからのコメを輸入することに外貨を使ってしまっていたそうです。聖心女子大学の第1期生である緒方貞子氏もJICAの理事長として同計画に携わっていらっしゃいました。今後も世界のなかで日本が果たせる役割について考えていかなければならないと思いました。(国際政治ゼミ 3年 H. S.)
欧米諸国による開発支援葉彼らの人権問題の意識の高さから、かえってアフリカに合わないというお話が特に興味深かったです。日本でも欧米的な人権意識は良いことだと捉えられがちですが、その点中国は援助と政治を割り切って考えており「人権問題のある国への開発支援」という点で中国の方が進めやすい状況にあります。人々の平等を目指はずの人権、という意識がアフリカ諸国の支援を妨げるというジレンマのようなものを感じました。(国際政治ゼミ 3年 M. N.)
第3回講演会は、7月7日㈯14:00から聖心女子大学 宮代ホールにて開催されます。
「最近思うこと:アメリカ、韓国など」をテーマに 重家俊範 元韓国駐箚特命全権大使によるご講演です。
ぜひ皆様お越しください。
(国際交流学科学生広報委員3年)